重度歯周病に対して矯正治療を行った症例｜大阪・関西の浦野歯科診療所

以前から連携している矯正医を受診されたあと、当院を紹介された患者さんです。お母さんと一緒にご来院されました。患者さんご本人だけでなく、お母さんもかなり前からお子さんの歯並びを気にされていたそうです。特にお母さんは、お子さんの幼少期に矯正治療を受けさせなかったことをかなり後悔しておられ、なんとか治療してきれいな歯並びになって欲しいと切望されてのご来院でした。

お母さんの想いの強さが印象的でした。歯並びの乱れとともに、むし歯があり、歯の色が悪く、さらに歯が長く見えるなど、あまりにも目立ってしまうので、「とにかく年頃の娘の口元を何とかしたい」とお考えのようでした。それまで数件の矯正歯科を受診されましたが、どの歯科医院でも治療を断られてしまったために当院への期待と不安のあらわれとして、強い思いをぶつけられたのでしょう。それがとても印象に残っています。

となりの歯と重なって生えている部分や、上下の歯が咬み合っていない部分があり、かなりでこぼこな歯並びが目立ち、さらに歯ぐきが下がって長く見えるのも気になります。歯ぐきが下がっていると、エナメル質で覆われているむし歯になりにくい歯冠部分だけでなく、抵抗力が低い歯根部分が露出するため、むし歯のリスクが高くなります。すでにむし歯になっている部位もあり、これ以上お口のトラブルのリスクを増やさないように歯ぐきの問題を改善する必要がありました。将来のことを考えて、できるだけ早く歯並びとともに歯ぐきの問題を改善し、これからさきの人生において末長くご自身の歯で生活を楽しんでいただきたいと思いました。

歯ぐきの手術の話をお伝えした際には、いったいどうなることかとかなりご心配だったようです。その心配を裏切るかのように、処置後は大きな痛みもなく過ごされたとおっしゃっていました。治療後は、見た目が改善しただけでなく、歯ぐきも強くなったので歯ブラシしても痛みがないと喜んでおられました。治療結果には大変ご満足されているご様子でした。