家族に口臭を指摘されるほどの重度歯周病の治療｜大阪・関西の浦野歯科診療所

ご来院の4年ほど前に他院で重度歯周病との診断を受けられた患者さんです。その時は下の歯に痛みがあったので、被せ物をして治療を終えられ、その後、半年に1回ほどのペースでメインテナンスのために通院されていましたが、痛みや出血、排膿が頻発したそうです。歯がグラグラして食事がうまくできず、このままでは入れ歯になるのではないかと、とても心配なさっていました。娘さんから、「お母さんが家のどこにいるか、口臭で分かる」といわれたことがとてもショックだったそうです。できるだけ自分の歯を残したいと思い、当院のことを本で知り受診されました。

歯周病の進行により、歯を支える歯ぐきや顎の骨の広範囲にわたりダメージを受けていらっしゃいました。そのため、再生療法などを用いても、残念ながら保存できない歯があることをご理解いただきました。取り外し可能な入れ歯治療ではなく、固定式の歯をご希望されるなら、インプラント治療は避けられないことをお話し、ご理解いただきました。治療期間中は、できるだけ仮歯を使い見た目に配慮しますが、食事には工夫をしていただかなければならないことをお伝えし、さらに治療期間も長くかかり、費用もかかることもご説明しました。特に大切なのは、患者さんご自身にも頑張っていただく必要があることを何度もお伝えしました。

最初、説明を受けたときには、「大変だ」と思われたそうですが、話を聞いていくうちに「これまでとは何かが違う」と感じたそうです。丁寧な説明で治療内容が理解できただけでなく、できないことはできないといい、別の方法を提案してもらえたことが、安心につながったと教えてくださいました。通う前は絶望感しかなかったのですが、治療後は、「自信を持って家族と接することもできるし、外出する機会も多くなった」と喜んでおられます。なにより普通の日常を送れることが幸せだとおっしゃられていました。